広がらないのは誰のせい?

学校の中に新しい考え方が広がらない一つの理由は、人間関係の希薄さです。最も大きな要因は、「人を傷つけたくない」という感情です。
 
以前の学校は、よくも悪くも口うるさい先生がおりました。私も服装から立ち振る舞い、時計まで、とにかく何でも叱られました。研究校では授業を叱られました。黒板がきれいに吹いてないから始まり、事後研究会の態度が悪いとまで叱られました。
 
でも、それは今では非常にレアな体験です。今ならパワーハラスメントとして問題視されることでしょうね。でも、それに見合うだけの濃密な人間関係も存在しました。叱られた先生とも食事会や飲み会によく出かけましたし、冗談も言い合ってました。
 
しかし、それを今できるかと言えば、それは「無理」です。管理職でさえ、自分が嫌われるようなことは言いません。授業についても、子どもの対応にしてもです。
 
多くの教師が正面切って議論をしません。相手を傷つけるのが嫌なのでしょう。議論すれば傷つけるという考え自体がまちがっているのでしょうけれど。どの教師も自己防御でいっぱいになっているのです。
 
ある程度大きな学校になるとこれがさらに顕著になってきちゃいます。