新たなる挑戦

学習障害の子どもを抱えていることは前述の通りです。
 
さらにうちの学級は、支援学級の子どもも受け入れています。
先日、うちのクラスに交流しているダウン症の子どもの両親から
お手紙を頂きました。簡単に言うと、
 
子どもの更なる向上のためにも、一緒に学べる教科を広げて欲しい。
算数も一緒に学習させてみたい。その雰囲気を感じさせたい。
 
という内容です。みなさんならどうするでしょうか?
 
これまでにも学年、学級での行事、学級活動、技能教科(音楽・図工・体育)は一緒にやっています。給食も一緒です。
 

どうするか? そりゃ子どもに聞くしかないですよね。
そこで手紙の内容を子どもに伝えました。
うちのクラスならきっと「一緒にやってみたい」言うことでしょう。
だからこそ、子どもには手紙の内容を伝えた後に次のように話しました。
 
「無責任な優しさなんていらないよ。」
 
そして、先生としての答えは「ノー」であることを伝えました。もう一人の子の学習状況を克服出来ない状態で、更に受け入れることは反対ですと。
 
その上で、子どもたちには明日(今日)までに、各自意見を持って来て欲しいことを伝えました。
 
そして、今日。
子どもたちはどう言うだろう? 楽しみにしていました。
 
「先生、○○もね、足し算できていないでしょ? だから学び合えるんじゃない?」
「みんなで支え合えば、一緒にできるんじゃないかな?」
「先生、一回やらせてみて。それで駄目だったら、しかたがないけど。」
「僕ね、今日、「一緒に算数やってみたい?」って聞いてみたら、やってみたいっていってたよ」
「ちょっと朝ね、試しにね、○+○を出してみたらちゃんとできたよ。だからね、学び合いでいけると思う。」
「○○君も教えられることが出てくるし、一緒に教えられるから出来ると思うよ。」
「自分の勉強しながらでも、ちょっとした時間で教えられるよ。」
 
感情で話さずに、理由をきちんと話ながら言う子どもたちの話を聞いて、
ただ、ただ、うなずくことしかできませんでした。
 
 
と言うことで、そのダウンの保護者には、
私は難しいかなと思っていましたが、「算数も受け入れる」と子どもたちが申してましたので、受けれてみます。でも私は勉強は教えません。子どもたちがうまく教えてくれると思います。
と伝えました。
 
そして、その保護者には次のように話しました。これで算数の学習ができるようになるとは限りません。しかし、少人数での教師対子どもの関わりよりも、子ども対子どもの方が○○君の未来を考えたときに、広がりが生まれてくることでしょう。そして、うちの子どもたちも「なーんだ、ダウンくらい。みんなと一緒にできるよ。」そういえる大人にしていきたいことを伝えました。
 
隔離しない社会を作ろう! その第一歩です。