『学び合い』を学ぶということ

僕は今は『学び合い』を看板に掲げている教師ではないのですが先日フォーラムにお呼びいただいたのでお礼に何か参考になることでもと思い、ちょいと書きます。
 
フォーラムの分科会を全て覗いたわけではないのですが、分科会が多様であってとても良かったです。その一方で多様であるということは、その一つのベクトルとして、レベルもまた様々な段階があるとも言えますよね。これを「Millerのピラミッドモデル」で表してみます。
 
1.knows   『学び合い』を知っている
2.knows how『学び合い』のやり方を知っている
3.shows how『学び合い』の授業実践を他者に見せることができる
4.does 『学び合い』を持続的に実践できる

こうなると思います。みゆき会での分科会はこのピラミッドの一番上の『学び合い』を対象とした発表を行おうということになり、「なぜ『学び合い』は崩れていくのか」という題名で、持続していくためには何が必要なのかというところを明確にしていこうと考えていました。
 
武田さんの講演会の時に隣に同席した方は「はじめて『学び合い』を学びに来てみました」と仰られてたのですから、フォーラムが終わると1のレベルになりますよね。
 
1〜2のレベルの方は、各地で行われている研究会や凄まじい勢いで出版されている本など、学ぶなど環境は整いつつあるようです。
 
レベル3では、自分の授業実践を「誰にでも」見せられるという領域です。それは自分を理解してくれそうな授業実践仲間だけではなく、管理職や教育委員会の指導主事にも「きちんと見せられる(納得いただける)」という意味です。

レベル4では、持続可能モデルで、ある教科だけとか、ある単元ではやる・やらないのレベルではなく「よどみなく」実践できるということです。
 
実は僕はこの上にレベル5の段階があると考えています。
それは「Internalized」(これでいいかな? 英語苦手なのでニュアンスが違う時には教えて下さい) つまり内在化して説明できない状態、身体に染み込んでいて自分の思考と行動をうまく分離できないという状態です。
みゆき会の古田さんや高橋さんの授業レベルになるとこうなります。ですから、言葉にすることがとても難しいのです。分科会では僕に高橋さんの奥底の無意識を言語化して欲しいという依頼をいただきましたので、あのようなドン引きするくらいの恐ろしいツッコミをしていくことになったのです。
 
何事にも自分がどのレベルの段階にいるのか、そのポジションを正確に把握しておくことが大事です。ポジションが分かると次に自分は何をすべきなのかよくわかるようになると思います。まあ何かの参考にでもなれば。