叱る

僕はよく子どもを厳しく叱っていました。忘れ物をした子、友達にひどいことをした子など、強く厳しく叱ることで、それを繰り返さないようにと。でもある飲み会の時に、某大学教授が「忘れ物をした子どもを叱っても、何にもメリットなんてないよ。」そんな一言にはっとしました。
 
確かによく考えてみると、厳しく叱っても、その子が忘れ物をしないなんてことはないし、下手すると「坂内先生に叱られるから持って行かなければ!」なんてことになりかねません。(というか事実そうでした) 僕も叱ってイライラするし、その厳しさは学級の子どもに共鳴しますので、それを見ている子どもも苦しくなります。
 
ということで、最近は子どもが忘れ物をしても怒りません。僕が持っているものは笑顔で貸してあげるし(笑顔で1回100円な!と)、教科書も僕が使わない時にはかしてあげます。子どもには感謝されるし、感謝した子どもは相変わらずまた忘れるんだけど、次はもっとばつが悪く言いにくる(そんな時も笑顔で貸してあげます)ので、まあ反省はしているんでしょう。
 
ただ、子どもには2つのことを強く言います。一つは、「先生や友達に貸してもらったら、最大限に感謝しなさい」ということ。これはもっとも厳しく子どもに言います。子どもは「貸して!」って言われると、優しいので貸してくれます。でも、「ありがとう!」の一言、そして貸してくれる人も気持ちを考えることを僕は絶対に要求します。
 
また、同じものを1週間忘れるということについては、僕は「それは忘れ物とは言わない、『だらしない』だな。」と子どもに言います。忘れ物は怒らないけど、だらしないのは大人として嫌だなと言います。そうならないように「どうしても忘れないようにしたいのなら手にペンで書いて帰りなさい」と子どもにいうようにしています。
 
そして、僕も子どもに約束していたことを忘れちゃうこともあります。そんな時には、きちんと誤るようにしています。教室の子どもがモデルにするのは、やっぱり僕なんです。子どもは僕の姿にシンクロしているんです、