「出来ない」なんてどうでもいい

新学期が始まりました。
新しい学校、そして新しい子どもとの出会いがやってきました。

この時期、多くの子どもは、期待に胸を膨らませる一方、友達との関係や勉強がうまくできるかどうかの不安を抱えてもいます。私はこの時期に子どもたちにこんな話をします。
 
あのね、先生は勉強ができるとかできないとか、そんなことどうでもいいって思っているんだよ。そりゃ、生まれつき頭のいい人だっているだろうし、このクラスでずっと勉強が分からなくて苦しんできた人もいたでしょ? 頭のいい人はそれなりに先生に認められてきただろうし、勉強のできない人からは「いいな〜」って思われてきたでしょうね。逆に勉強のできない人は、自分って馬鹿なんだとか、どうせ俺なんて(私なんて)、って思ってきたわけでしょ? でもね。先生からすれば、出来ないことなんて大したことじゃないんだな。出来なくてもちゃんとやり続ければ、そこそこできるようになるし、自分で自分を馬鹿だなんて思わなくてよくなってくる。そうやって成長させるのが、先生は学校であり、学級だと思うんだな。出来なければ何度でもやり直せばいい、忘れちゃったらもう一度やり直せばいいんだよ。10回くらいやり直しすと大抵出来るようになるし、分かるようになってくる。だから「学び続けていく」ことが大事なんだよ。
逆に勉強ができる人だって、もっとワクワクするような勉強をしてみたいって思わない? 先生の授業に上限(ここまでやればいいよとうのは)はありません。どこまでもどこまでも勉強すればいい。本気で勉強するということはどうことか教えてあげますので楽しみにしててください。
 
そして、実際に今日はこの話をクラスで話しました。僕はこの言葉で子どもと「契約」を結んでいきます。
 
「出来ないことを馬鹿にしたりしないし、何度も学び直せるカリキュラムを作る、その代わりにあなたたちは、先生のもとでしっかりと勉強しなさい」という契約を。
 
この契約がお互いに「成立した」と感じた時に学級は走り始めます。「学び続ける」学級として。