若い先生が焦る必要なんてありません

都道府県でそろそろ1次試験の結果が出る頃だと思います。
おもしろいのは講師の先生に「どうだったの?」って聞いたときに
「そこそこ出来ました!」って言う先生は大抵落ちていて、
「分からないところがあったんで不安なんです」という人が受かっています。
上記の2つの違いは、上のタイプの人は90点狙いであり、下のタイプは100点狙いだということです。90点取ればいいと思う人は「そこそこ取れた」と思うでしょうし、100点を狙っていた人は「出来なかったところがある」って思うのでしょうね。
 
話は変わって僕がまだ初任の頃。
クラスの子どもが「お母さんが坂内先生はまだ初任なんだから仕方がないよ」って言っていたよと、「正直に」僕に伝えてくれました。当然、教師としてのプライドはズタズタで「ちきしょ〜〜〜」って怒りさえ感じたものです。
 
でも、今から考えれば若造の自分のそんな配慮もあるわけなく、無知で、へんてこりんなことばかりやっていたのですから当然ですよね。人としてもまだ未熟で今考えると、多くの人に迷惑や不快感を与えたことでしょう。
 
ただ若いからこその特権もあります。やっぱり若さはパワーと無謀さが共有していますから、常識をどんどん破ります。その常識破りの中で10個に1つくらいはぴかりと光るものがあるんです。
 
これは20年を超えた今の自分でも決して到達できないような、そして常識というものさしで測ってしまって、決して手を出さないような取り組み。それこそが若さの故の武器なのです。
 
よく若い先生の中には、ベテランの先生と比較して自分の力の無さを嘆く人がいます。力の差があるなんて当たり前なんです。20代なのに自分の年齢と同じくらい実践を重ねた人と同じことが出来るはずなんてないのです。
 
でも大事なのは若いからこそできる実践もあるということです。僕も若い先生の実践を見て「いただき!」って思うようなことってたくさんありますもの。若い先生はただただ、がむしゃらに突き進めばいいのです。その直向きさが30代の自分を形成していきます。
 
若い先生が40代、50代の先生から学ぶべきことは「実践方法」なのではなくて、その姿です。僕の身の回りのベテランの先生も若い頃のそうした直向きさがあって初めて「ベテラン」なのです。
 
若い先生は慌てる必要なんてないんです。有り余るパワー(おっちゃん、おばちゃんになると毎日がものすごく疲れます)とお馬鹿パワー(失敗が9割だけど子どもはおもしろがってくれるしね)が若さの武器なのですから。