理科の授業

今日は校内研究会で理科の授業公開を行いました。教育委員会の指導等を除けば、人に見せる授業としては本当に久しぶりです。ちなみに私は理科免許を持っており、どの教科について一番「知識」を持っていますか? と問われれば間違いなく「理科ですね」と答えるしかありません。
 
じゃあ授業がうまいかというとそうでもありません。なぜなら僕の持つ「知識」が余計な邪魔をするからです。知識が豊富なほど子どもの思考に寄り添えなくなるからです。よく中学校や高等学校の授業を観ると、指導する先生の知識がてんこ盛りで、子どもをそっちのけで蕩々と進んでいく授業があります。当然、僕でもそうした授業になってしまう危険が最も大きい教科と言えます。
 
それでも気まぐれで理科の授業をやってみることにしました。ですから上記のように「子どもを追い越さない」に最も神経を使う授業です。それでも今日の授業は校内の先生向けなのである意味、気兼ねなくやることができた授業です。
 
1.授業が始まる1分前まで前の時間の勉強(レポート作成)中(笑)
  (「心を落ち着けて」なんてものは一切必要ありません!)
2.始まって3分で開放
3.板書無し(「まず、次に、さらに」というメモだけ)
4.子どもはひたすら学び合う
5.そして最後は12分間レポート(結果)を書き続ける
 
僕がやることはeducate(引き出し・導く)とFacilitate(整理し共有する)です。この二つの動きで解決に導くという授業です。子どもにとっても特別な授業はではなく、日常的に鍛え上げられているので、普通に話し合って、考えて、まとめていきます。
 
見た目はごく普通の授業です。でも簡単かというと簡単じゃありません。観る人にとっては、なぜ子どもたちがあれだけ話し続けるのか分からないだろうし、板書も無しでなぜ書き続けるのか分からないだろうし、僕の動きを観ていたい人にとっては、なぜあのタイミングで話を収束し,拡散させたのが意味が分からないと思います。
 
これらを全部説明すると1時間以上かかるのですが、きっと事後検討会では10分くらいしか話す時間がないので、聞かれたことだけ(大抵はどうでもいいことなんだけど)話をすることになると思います。