場が子どもの行動を左右する

今年は生徒指導主任ですので「○年生の○○がこんな悪いことをした」なんて話が毎日のように入ってきます。その子どもがそうなる原因は、そりゃ幾重にもあります。家庭環境、育ち、子どもの持っている性質、場合によっては発達障害などが隠れていることもあります。
 
大抵の場合、その子どもの悪い行動はその子どものそうしたことに起因すると担任は考えて、時には怒り、慰め、子どもとの個人契約(もうやらない)で行動をコントロールしようとします。そして失敗します。または別の子どもが代わって問題を起こします。まあモグラ叩きです。
 
僕も子どもの問題行動は家庭や育ちを含めて大きくは子どもの側にあると思います。でもそうした問題行動を多発させるか、それとも減少させるかは実は「クラス」に鍵があります。子どもの問題行動の起因を追っていっても実は何も解決しません。(ドラマじゃよくあるけどね)
 
子どもの家庭環境が悪かろうと、子どもの性格が悪かろうとそんなの実は関係ないのです。その学級や学校が関係が柔軟で、共同的で、チャレンジに溢れた「場」ではそうした問題行動は次第に減っていきます(なくなることはないとかもしれませんけどね)
 
例えば、教室ではうまく友達と関われている子どもが、放課後の子育て支援の場では「クソババー」なんていう暴言や暴力をふるうことがあります。これは「場」が悪いんです。ですから荒れている学級も担任が変わって、場を一転させるとまるですっかり人が変わったように落ち着いてニコニコしているなんてことが普通にあるのです。
 
こうした生徒指導の問題が頻発する学級では明らかに教室という「場」があれているのです。ですが多くの教師はそれを認めずに、子どもにその原因を求めて責任を取らせようとします。しかし、それではますます子どもは荒れていくのです。
 
ですがそうしたことをいくら進言しても「いや、悪いのは子どもです!」と言われることが多いので、そうした場合には僕は子ども側からバックアップするようにしています。
 
僕はいわゆる「悪い子ども」というレッテルを貼られていたのでよーーく分かるんでございます(笑)