馬鹿だということ
「ばかおに」の話はこれまで何度かしてきました。
http://d.hatena.ne.jp/tontan2/20090315/1237124318
http://d.hatena.ne.jp/tontan2/20110210/p1
先日、校内の研究のまとめのために子どもたちに学び合い学習についての感想を書いてもらっていました。そんな中にこんな話がありました。
「ぼくは自分がバカだということが友だちと学び合うことでよく分かりました。だから勉強することがとても楽しくなりました。みんなと勉強することでどんどん分かるようになってくるからこうした勉強をもっとやっていきたいです」
この感想を読んではっとするとともにすごくうれしくなりました。子どもが自分を説明するのに平気でバカだという表現をつかうこと、そしてそれが苦しいのでは無くて未来が見えるからこそ自分のことをバカだと言えることにです。
本当の平等とは、みんな同じであることなのではなく、みんなが違っていることを認め合えたときに初めて成立します。本気で自分の頭がよくなれると感じない限り、自分をバカと人前で表現することはできません。この感想を書いた子どもは自分の未来が見えているのです。そしてこれまでの成果も実感しているのです。
この感想文でようやく自分は「ばかおに」という心の引っかかりが取れたような気がします。笑って「バカだな〜」って言えるようになってきたということです。
世の中には人を傷つける言葉など本当はないのです。でも逆に全ての言葉は人を傷つけます。それを価値づけるのは、それを使う人の心の中にあるのです。
笑って「おれ(わたし)ばかなんだよね〜」「勉強できないんだよね〜」「運動苦手なんだよね〜」私はどの子も人前で堂々とそんなことが言えるような学級にしていきたいですね。