「スピードはパワーだよ」

「スピードはパワーだよ」という話を子どもたちによくします。
 
 
 
うちのクラスの算数は3回目の学び直しに入っています。1回目は教科書ベースの学習。2回目はテストベース。3回目は形成プリントで基礎の最終的な「抜け」の洗い出しです。
 
ちなみになぜこんなに学び直す時間があるのかというと、秘密は「宿題」です。「一人でできることは家でやってくればいい」という勉強の方針ですので、基本的には学校では「分からないところ」だけ勉強するというシステムです。また、算数を研究している人からすれば「問題ができればいいってもんじゃないだろ〜」って思われるかもしれませんね。学校では2度目のテストベースの学び直しで徹底して、「根拠」「理由」「証明」「なぜ?」「図で」という追い込みをしているのでかなりハードに学習しています。
  
3度目の学び直しのために形成テストは1学期から全く手を付けていなかったので、配ってみたら73枚(子どもが数えたら)ありました。両面に問題が書いてるので、まあざっとA4で140ページほどあります。これも実は「2週間くらい」を目安にした宿題です。
 
この分厚いプリントを「2週間でやりなさい!」なんて言えば通常、子どもは涙目だと思います。でもうちのクラスでは「よっしゃ!」というかけ声が出てきます(笑) 理由は簡単です。3度目だからほとんどは「すらすらできる」からです。上位だと1枚2分で終わることでしょう。
 
この勉強の目的は「今でもどこが分からないのか」を探り出す勉強です。もしも時間がかかるようだったり、間違ったりするようでしたら、そこの勉強は再度学び直すべきだし、すらすらで全部答えられるのであったら、基礎の勉強はもういらないということですから、学校では発展的な勉強に没頭すればいいんです。
 
脳の筋力が付いた子どもたちにとっては70枚の束はうまそうな「えさ」でしかありません。今日のお昼休みには遊びにも行かないで夢中でプリントに没頭しています。「お昼くらい遊んできなよ〜」なんて言っても「こっちの方がおもしろいから!」という返事が返ってきます。ちょっとみたら早速10枚ほど終えていた子どももいました。
 
これは国語の書くことにも、理科の実験やまとめにも、社会の調べ学習やまとめにも通じることです。すらすら書ける、できるというのは大切な子どもの評価でもあるんです。つまり」スピードはパワーなのです。勉強している速さも、そして取り組む早さもまたパワーなのです。
 
だんだんいい筋肉質のクラスになってきました。