授業のこと

主食

前回の続きです。 「じゃあ、あんたなにやってるのよ?」 「何にも矛盾しないってどういうこと?」 そう思われたことでしょうね。成果の一部を見せます。下の文章は小学3年生、できあがった作文を推敲もしないままのものです。一番最初に出した子ですから、…

圧倒的な子どもを

今日は校内の授業研究会で低学年の授業でした。ただ私って一旦授業が始まると周りのことなんてどうでもよくなってくるタイプなので、朝、声をかけてもらったのに見事にきれいさっぱり忘れて観に行くことができませんでした。放課後、授業をなされた先生に誤…

質的向上とは何か?

私の考える質的向上について。 質的向上とは何がすごいことをやるのではなく、「曖昧さ」を削り取っていく作業というイメージがあります。子どもたちの学びには常に「曖昧さ」がつきまといます。この曖昧さを時に教師は、「素敵な見方だね」とか「おもしろい…

降り積もる学び

今日はもう一つ。「降り積もる学び」 この言葉は以前勤めていた学校でよく校長が口にしていた言葉です。学びの共同体で大事にされていた言葉ですが、当時は何をどうすれば降り積もらせることができるのか分かりませんでした。 今になってようやく分かってき…

で、どうなったか?

この日のブログ http://d.hatena.ne.jp/tontan2/20121103/p1 これに説明文が合わさると・・・こうなります。小学3年生です。 ※これは「書く力が特別高い」子どもではありません。 通常の原稿用紙だと6〜7枚程度になるでしょうか。 大事なのはこれをみんな…

一方算数は・・・

えっと、明日で3学期までのテストが全て終わります。 「予習」と「特設勉強」がかなり効力があったと思います。 1枚も残りません。多めでなおかつ難しいテストを採用しています。 もちろん、みんなが100点取れるわけでもありません。 だって一部のテス…

長期ビジョン

昨日の話 http://d.hatena.ne.jp/tontan2/20121107/p1 で短・中・長のビジョンについて書きました。 長期のビジョンについて書きます。これから半年何をやるのかというと「質的向上」です。中期までに子どもたちはよく学び、そして学び続けられる体勢ができ…

これが今の授業の力

通常このブログには個人情報保護のために写真などは載せないのですが、どんな授業をしているのか、どんな成果があるのか訝しく思う人もいることでしょう。今年のクラスは決してできる子がそろっているわけではなく、むしろ学習で困っている子どもが多い「小…

クロスカリキュラム

mana-mama5さんからのコメントより 家庭科って生きるってことを生々しく感じられる教科だと思うんです。算数ってなんで勉強しなきゃいけないのって子は多いけど、家庭科ってなんで勉強しなきゃいけないのって子はすくないですよね?面倒臭いって子は多いけど…

ブレイクスルー

ちょうど2年ほど前こんなことを書いていました。http://d.hatena.ne.jp/tontan2/20101018/p2今、新たに2つのことがブレイクスルーしようとしています。 この1年ほどの集中的な実践で見えてきつつあります。 その一つは最近書いている「シームレス」 もう…

経験主義

先日のmana-mama5さんの問いについて。(中味については下記をご覧ください) 戦前から経験を学びの基盤にしていこうとする実践はありました。確か、奈良教育大付属小学校なんかがそうでしたよね?(間違っていたら指摘してください) 実は戦後の昭和20年代…

今やっていること

今どんな授業をやっているのか? 大きくは2つのことをやっています。 ○「学び続ける子ども集団を創るということ」 学校教育のど真ん中です。小学校の担任なんてせいぜい2年です。そこでは勉強をしっかり教えることだけでなく、いつでもどこでもどんどん学…

実は・・・

算数は3月分まで一応は終わりました。 (もちろんものすごーーーーく算数が苦手な子どももいるのでそうした子どもは一歩一歩やっていますけどね) 前にも述べたように私は高リスク高リターンを狙うタイプです。多くの先生は低リスク、低リターンを選びます…

課題設定

何度か書いてきました。今日いいきっかけがあったのでまた書きます。 今日は市教育委員会の指導訪問(授業の様子を参観しご指導いただく)でした。指導案を作ったのは夏休みでしたので、釈然としない部分もありながらも、今日の理科の授業を行いました。 「…

ビッグデータ

昨日の話に続きます。 授業研究会(事後検討会)でよく話されるのはいわゆる「スモールデータ」です。子どもの会話、子どものノート、教師の言葉かけ、板書などなど。こうしたことを積み上げていくことで授業の全体を明らかにしていこうという話です。 私は…

図工の授業

10年前学びの共同体の研究校だった時に、ある教頭先生から「ちゃんと本買って勉強しな!」と言われたのですが、当時はめちゃめちゃ忙しく本を読む時間がとれない感じがして、本の脇にあったなんか聞いたことのない言葉の書いてあるビデオを一本買うことに…

理科社会の授業

2年前から古田さんと共同で理科と社会科の学習をどうすれば良いか練り上げてきました。ずっと授業では実験や調べたことをレポートにさせて、それを評価していましたが、レポートの書き方、構成にはばらつきがあり、これをどう改善しようかといろいろと試し…

算数の授業

私の授業でおそらく一番ぶっ飛んでいるように見えるのが算数の授業です。授業ごとに「めあて」はもはやありません。 おそらく算数を研究されている人が観たら「馬鹿じゃない?」と言われるでしょう。でもそんな人の授業よりもNRTの数値はずっと高いですし、…

国語の授業

2年前くらいに各教科の授業について書いた記憶があるのだけど、最新の授業について書いていきたいと思います。この2年間でかなり授業はスマートになってきました。昨年と今年でも同じようで実はかなり違うこともやっています。なお、ここに書かれている授…

フルパワー

これまで算数はずっと6割くらいのパフォーマンスで学習を進めてきましたが、6月後半になって8割程度、そしてテスト週間が終わった今日からはフルパワーでの学習が展開しています。 いままで6割くらいのパフォーマンスしかでていないのは計画的で、下地を…

教科書

先日の岐阜聖徳大学の井上志朗先生のお話にもありました。 特に私の専門免許でもある多くの理科の教師は「教科書が邪魔だ」と言います。「実験する前から答えが分かってしまって、勉強がやる気がでなくなってしまって全くけしからん」と言います。私も昔はそ…

個と協働が交わる点

私は毎日、子どもたちに「説教」します。でもこの「説教」とはどう学ぶべきかということを一緒に振り返ることであり、叱りつけるといういものものではありません。 今日はこの説教をしていくなかで「個と協働」が交差する点を見つけたような気がします。(間…

宿題

宿題は本来ならば子どもたちに任せたいのですが、今の自分のクラスの子どもたちにはその力はまだ足りないと考えています。最終的にそうした方向に移行できるように、宿題のあり方をまずは3つステップで変えていきます。 その第1弾は、以前も書いたように「…

ステップ2をどう評価するか

そんなハチャメチャな進行で、誰がどうできているのか分かるの? 「分かりません(笑)」 「それじゃあ、だめじゃん!」 そうでもないです。そもそも通常の毎時間誰がどのように理解が進んでいたのかなんて、どんなに分析をかけても見えるのはせいぜい10%…

ステップ2って何?

何度か書いてきたのでステップ2については「何となく」分かっている人も多いと思います。何をどのようにやっているのか詳しく書きます。 そもそも授業ではどの子も同じ課題、同じめあて、同じスピードで学ぶ必要があるでしょうか? そこから生まれたのが学…

ステップ2へ

今年は立ち上がりが遅いのですが、先週の1週間でかなり状況か改善されてきました。まずは子どもの人間関係が広がったこと、そして勉強は与えられるものではないと考え始まったことです。 今年の子どもたちは、昨年の子どもたちに比べて学力のばらつきも2倍…

音読の宿題は必要ですか?

今日は最初の授業参観日でした。とうぜん子どもたちは学び合いの学習なのですが(もはや普通の自分の授業なので学び合いという言葉も最近は使いたくないなぁ〜)そうなれば必ず懇談会は授業や宿題の話になります。自分にとっては「普通」のことなので保護者…

平均のできない大学生

いろいろと批判はあると思いますが、読売新聞の記事をよく読むと大事なことが隅っこに書いてあります。 記事に対して一般的な見方は「ゆとり教育」のせいで、ちゃんと算数も分からない大学生が育ってしまっているというものあり、それに対しての反論は、そん…

一斉授業もいけるでしょ?

ちょと2時間目がfuruさんの空き時間だったようで、久しぶりに授業の顔を覗かせました。ちょうど国語の時間でしたので「熟語」の学習の授業を始めました。 超ど真ん中の「一斉授業」です。 でも崩れません。崩しません。「一斉授業だからダメなわけじゃない…

トップランナー

「Japan Times」さんの取材を受けて。 ほとんどの取材でこんなことを聞かれます。 「坂内さんのクラスの子どもたちの学習は本当にすごいと思います。このような授業をどのように広げていけばよいと考えますか?」 最初はうまく答えられませんでしたが、今は…