大事なこと

全国学力テストを考える

僕は全国学力テストのテストの内容や質、アンケート調査などについては何の不満もありません。よく出来た問題だと思うし、A問題やB問題という形で子どもの到達度を測り、今後の教育の指標にしていくことはとても大事なことだと考えています。 しかし、そうし…

どんな保護者も一生懸命なのです

私たち教師は、子どもの勉強(宿題)から、学習の準備、さらには事細かな生活の規則まで保護者に多くの対応を求めます。 こうしたことを本当に的確にこなし、さらには抜けだらけ僕をフォローしてくださる素晴らしい方もいらっしゃいます。一方で、仕事や生活…

うらみます

中島みゆきの「うらみます」のフレーズが頭をぐるぐる巡ります。今回はかなり厳しい話をします。 僕たち教師はプロフェッショナルでなければならない。僕たちは子どもを成長させることの対価としてお給料をいただきます。しかし、学校というものは怖いもので…

心では対応してはいけない

何か物事に対処しようとするときに、人は心で対処しようとします。でもその多くの場合うまくいきません。 「僕がこんなに心配しているのに」 「あなたのことをこんなに考えているのに」 「どうして分かってくれないの?」 こうして心がどんどん消費されてい…

スピード

9月1日は防災の日 全国各地で大災害を想定した防災訓練を行っていたようでした。 しかし、東日本大震災を経験して防災訓練などの基礎的なスキルやリテラシーが確かに役立つものの、実際のほとんどの場合にはそんな想定した通りにことは進まないことがよく…

みゆき会は何をめざすのか

みゆき会の3人は極めてとんがった3人です。 「僕たちの実践を広げ、みんなに理解してもらって、実践を広げていきたい」 な〜〜んてちっとも考えてはいません。では僕らの会は何のために設立され、何をめざすのかもう少し詳しくお話します。 僕たちは人間性…

みゆき会の3つのテーマ

みゆき会で取り組んでいる内容は現在3つほど。 一つ目は、「学び続ける子ども」。学び合う子どもから一歩踏み出した子どもの像です。 これは高橋さんの言う「助け合い型の学び合い」から「持続的な学び合い」へのステップアップです。しかしこの2つの間に…

「放射線教育は学力です」

先日、長野総合教育センターで放射線教育についての講座を昨年に引き続き持たせていただきました。担当のIさんの対応がとても素晴らしく、僕だったらこんなにきめ細かく動くことができないなと感心させられることばかりでした。こうした機会を設けさせていた…

改革は加速します

僕が初任であったころ「もっと授業のことを学びたい」「どうすれば子どもは勉強が出来るようになるんだろう」「もっと授業がうまくなりたい」こんな欲求に溢れていました。しかし、学ぶための場は限定されていて、年に何度か市内の授業を観ることか、せいぜ…

結局は人

全く技術もない人が言っていい言葉ではないのだけど。 多くの教師は、さまざまな研修、講習、校内研究、そして同僚との対話を通して技術を身につけ、一人前に育っていきます。でもそれだけだったらどんな教師でも年齢を追うほど教師としての力量は発揮できる…

教師とは?

昨日は1学期の終業式でした。その夜はいつも通り職場の飲み会となります。 ある先生と1時間くらい学校、そして教師のことについて話をしました。 私たち教師は子どもの前だとどうしても「自分の能力の高さ」を示したくなりますし、子どもの上に立つのです…

時間的貧困また

前のエントリーは眠い中書いたので書き足りていないなと思うことがたくさんあるので追記しておきます。 まず、僕は女性も積極的に働くことに対して賛成です。家事は女性が家で行うものという前近代的な価値観ではございません。ただ僕は働く女性に対して対価…

時間的貧困

世の中は「アベノミクス」ですが、私たち教師からみると児童生徒の貧困化は進んでいるように感じます。経済的な貧困は分かりやすいのですが、私は「時間的貧困」もかなり影響が大きいと考えています。 市内のどこの学校でも、放課後の児童クラブの定員がいっ…

そこに正義はあるか

若い頃の無茶っぷりは今から考えると思慮が足りない、知恵が足りない、配慮が足りない、したたかさが足りないと恥ずかしくなることばかりです。でも今の自分の「かしこさ」が嫌になることもたくさんあります。 配慮や知恵、そして周りへの気配りをどんどん入…

一緒に考えるということ

今日は本当によく仕事しました。すごく疲れたのですけれども仕事の中にとても充実した話し合いが組み込まれてので、疲れの半分は吹き飛びました。 ある学級の悩みについて話をしていたとき、ちょうどスクールカウンセラーの方の出勤日でしたので「3人で話し…

授業研究

どこの学校でも校内の授業公開、そして授業研究会を開いている思います。 そのゴールとはどこにありますか? ほとんどの学校、教師のゴールは「研究をまとめる」ことにあるのではないでしょうか? その研究の中に子どもの声、姿、思い、願い、そして喜び、希…

子どもを育てる目線

先日、校内の生徒指導報告会を開きました。そのための個別の資料作成を先生方にお願いしましたが「どうせそんなところに出しても」というお考えの方もおります。その考えの基盤には「どうせその子が悪いのは保護者や環境が悪いので私がそこを指導するしかな…

嫌でも改革は進みます

私は「不易と流行」という言葉が大嫌いです。正確に言うとこの言葉を使う人が大嫌いです。なぜなら「不易」のことしか考えていない人が使う言葉だからです。もしも新しい価値観や指導法、理念を自分に取り入れている、取り入れていこうとする人であれば、不…

教師は「仕事」をしてはいけない

今多くの教師たちは疲弊しています。「仕事をしている」からです。 今の教育現場は「教師という仕事」に徹することを要求されます。 決められたルールで、そつなく、トラブルがおきないように。 そこにはクリエイティブな部分はほとんどなく、それぞれがそれ…

場が子どもの行動を左右する

今年は生徒指導主任ですので「○年生の○○がこんな悪いことをした」なんて話が毎日のように入ってきます。その子どもがそうなる原因は、そりゃ幾重にもあります。家庭環境、育ち、子どもの持っている性質、場合によっては発達障害などが隠れていることもありま…

子どもを大人にさせない社会

学校の役割は子どもを大人にすることです。 小学校3年生の社会科の学習では地域の学習を行います。まずは学校の周りの様子を探検していろいろなものを探して地図上に表していきます。その中でも子どもの目印になるものはやはり「お店」や「公共機関」です。…

場を感じ取る力

教師の仕事には鈍感さも時には必要です。全てのことに丁寧に敏感に取り組むことが必ずしもよい結果を招くばかりではありません。 しかし、絶対に敏感でなければならない部分があります。それは教室という「場」を把握するということです。廊下を通るだけでも…

万人うけは狙わない

私の実践はとんがっています。だから「誰にでも」とお勧めできるものではありませんし、お勧めしようとは思いません。 車のブランドに例えると、トヨタでは決してではありません。まあ、あえて言うならばAC社の「Cobra」のようなものかもしれません。(例え…

学び合いの次に必要なこと

教師にとっても、子どもにとっても「学び合う」こと事態が目標ではありませんし、そうであってはなりません。僕にとっては学び合うことなんて毎日空気を吸って、水を飲むようもので、特別なことではありません。だからこそ、授業ではしっかりと内容も教える…

アイディアは突然生まれない

「どうしてそんなことを思いついたの?」 そう聞かれてもうまく答えられません。でも何もないところからは突然何かが生まれたりはしません。 「インタラクティブカリキュラム」も「宿題バイキング」もものすごく画期的なことなんだけど、どうしてそれを思い…

平等とは?

子どもの能力は平等ではありません。しかし、特に公的な学校で子どもの能力も平等(本当は教師は誰もそんなことは思ってもいないのに)であることを前提にカリキュラムが組まれ、授業が進んでいきます。 学校で平等でなければならないのは「機会」です。どの…

特別活動は学校の「コア」

運動会まであと10日。本校でも運動会の練習が真っ盛りです。運動会に限らず、学校の行事というのは学校のコアです。今日はそんなお話。 小学校の場合、子どもの生活の基盤はもちろんのこと「教室」です。しかし、学校という枠組みで考えると、学年や上下の…

最適な方法などない

今から10年前ヒトゲノム(遺伝情報)が解読されました。たった4つの記号の集合体(ATGC)という組み合わせですが、当時はこれが解読されたことで「人間の全ての性質が解読できる」そんな雰囲気が漂っていました。今ではその解読スピードは数万倍に跳…

「国」なんてない

今回の東日本大震災と原発事故で思い知らされたことは「『国』なんていうものはない」ということです。 原発は国の政治主導で福島県に作られ、そして事故が起こりました。多くの人は「国」またはそれを建造した「東京電力」が悪いと言います。まあ、そりゃそ…

「教育をする」とは何か?

教師の年齢層が高くなってくると、多くの教師はこれまでの経験や実践で教育を語るようになります。それはとてもそつがなく、効率がよく、スムーズな「方法」です。しかし、そこに子どもの成長する隙間はあるのでしょうか? 例えば「係活動」高学年になっても…